障害児訪問保育 Annie

利用の相談をする

アニーだより

医療的ケア児・障害児の就学について 知っておきたい準備のポイント! ~放課後編

  • hatena

本シリーズでは、就学に向けて準備を進めている・悩んでいるご家庭向けに、学校や放課後のサービスを選ぶ際に大切にしたいポイントをお伝えしています。

前編の「知っておきたい準備のポイント~学校入学編」では、一般的な就学準備の流れに添いながら、学校見学でどんなことを確認すればいいのかなどをお伝えしました。

後編では、放課後に利用するサービスやその調整についてご紹介します。合わせてアニーを卒園した先輩家庭の声もお届けします。ひとつのご参考になれば幸いです。

保護者のみなさん

就学後の福祉サービスなどについて

就学後は保育や通所の制度によるサービスを利用していた時よりも帰宅時間が早まる場合があります。そのような理由もあり、放課後はさまざまなサービスを利用して過ごすお子さんが多いことを前編でお伝えしました。ここからは、サービスを利用するにあたって考えるべきポイントをご紹介します。

まずは相談支援員さんにご相談

相談支援員さんって?
児童発達支援サービス(通所療育や居宅児発)を利用する際に、計画相談をして受給者証発行に必要な手続きを担う方です。
その地域に住んでいる方が利用している福祉サービスについて情報を持っていることが多いです。学校以外の時間をどのように過ごしたいか、ご家庭の希望を伝えることで一緒にサービス利用の組み立てをしてもらえます。

放課後等デイサービスの利用

放課後等デイサービスは放課後に障害のあるお子さんをお預かりし、生活や学習面の支援を行うサービスです。こちらも、まずは見学に行ってみましょう!

◯チェックポイント
・一緒に過ごすお子さんの様子
・施設の雰囲気
・提供プログラム
・通常の預かり時間、長期休み中の預かり時間
・就学先へのお迎え対応は可能か
または通学バスポイントでのピックアップ対応をしてくれるか

Aさん

放課後等デイサービスは2箇所利用しています。年長の年の9月から6箇所を見学しました。入所については他の方の利用調整の返答を待つ必要があったため、翌年の1月に決まりました。
放課後等デイサービスを探すのも大変でした。区内、隣の区と合わせて20箇所以上も電話をしました。電話では、1番最初に「就学する学校の送迎は可能か」、次に「医療ケア児を受け入れているか」の2点を先に聞く事で、実際に見学するところがかなり絞られました。

Bさん

うちは1カ所利用しています。年長の年の9月に決まりました。それまでに複数箇所を見学しましたが、家庭の都合と折り合うところがありませんでした。

Cさん

2箇所の利用です。早めに就学先を決めていたので、放課後等デイサービスも1年前には見学に行きました。入所の決定時期は事業所によってそれぞれでした。
お世話になっているところは、学校が夏休みの期間はお弁当を用意する必要があります。また預かり時間が短めになったり、お盆は休みになったりして対応が必要でした。

施設型サービスにこだわる必要はない

「放課後はそれほど無理はさせたくないけど、見てくれる人は欲しい」
「身体が大きくなるにつれ、家族だけでケアをしていく不安がある」
そのような場合、自宅で居宅介護の制度を利用するのも選択肢のひとつです。居宅介護は障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの一つで、相談支援員さんを通して計画相談をして支給を申請をして利用するものになります。

居宅介護では主に食事(おやつ、夕食)や入浴介助を行います。
ただ、医療的ケアに対応しているヘルパーさんでないと注入や吸引対応ができないことと、長時間の滞在ができないため、居宅訪問型児童発達支援や訪問看護(または訪問リハビリ)など他のサービスも併せて検討する必要があります。
いずれもお住まいの自治体によって対応が違う場合がありますので、まずは相談支援員さんにお問い合わせください。

フローレンスが運営する医療的ケアシッター ナンシーのご案内はこちらから

ナンシーは看護師が訪問し、医療的ケアやお子さんに合わせた活動を行います

リハビリの頻度はどうするのか

現在利用しているリハビリの時間や頻度が就学後も成り立つかを検討しましょう。事業所によっては「就学まで」「学齢児まで」など対象や頻度が決まっていることがあります。
特別支援学校で実施されるカリキュラムも考慮して、いま利用しているリハビリの頻度を再検討するご家庭もあります。

お子さんの成長やライフスタイルに合わせた見直しを!

お子さんの年齢があがると、移動支援のサービスを使ってひとりで好きなところにお出かけをする、などもできるようになってきます。この機会にいろいろなサービスの利用を始めてみるのもひとつかと思います。

Bさん

就学にあたって、訪問看護、在宅レスパイト※1、ひとり親支援の家事支援などをあらたに申し込みました。(在宅レスパイトは自治体の要件に合わず利用に至らず)。特に送迎等に関しては居宅介護、移動支援を前もって調整できていれば、入学時の4月に負担を減らせたと思います。

※1 日常的に医療的ケアが必要な重症心身障害児(者)等の自宅に看護師を派遣し、一定時間の医療的ケア及び療養上の介助を行うことで、家族等の介護負担を軽減する制度。自治体によって学校付き添いに対応する場合もある。訪問看護サービスを利用している必要がある。

さいごに

アニーを利用しているご家庭からよくいただくご質問への回答をご紹介します。

Q肢体不自由の特別支援学校とそれ以外の支援学校で迷っているのだけど…

迷っているなら、まずは見学をお勧めします。校舎の作りや他のお子さんの様子も見て、環境の違いを確かめてみてください。
入学後に大きくお子さんの状態が変化した場合は、支援学校間や支援校と地域の学校間で転籍の検討も可能です。
年度毎の対応のため、タイミングも含めて通学している学校とも相談してみてください。

Q車椅子の作成って必ず必要ですか?

特にスクールバスや放課後等デイサービスの送迎車を利用する場合、バギー等によってはリフトや車内での固定ができる規格ではないという理由で、新たに作成が求められることがあります。
車椅子にも、背もたれがあってリクライニングやフルフラットが可能なものもあります。作成時にお子さんにとってどのような機能があるとよいか希望を伝えながら、お子さんやご家族に合ったものを作成してくださいね。

お子さんの成長を願って就学に向けた準備を進めていても、どの学校が合っているのか悩んだり、さまざまな準備が重なって大変なこともあるかと思います。この記事が、どんなことを事前に把握しておくといいかのご参考になれば嬉しいです。
お忙しい日々だと思いますので、少しずつ情報を集めるところから始めて、お子さんやご家族が笑顔で新しいステップへ踏み出せることを願っています。

 


アニーでは障害児・医療的ケア児をご自宅でお預かりし、1対1の保育でお子さんたちの成長に寄り添います。
今回は毎年ご家族に相談いただくなかでいろいろと情報収集してきたことをお伝えしました。あくまで一事例ですが何かヒントになれば幸いです。
「こどものやりたい気持ちを広げる」そんなアニー保育のご利用にご興味があれば、ぜひ一度ご相談ください。

\お役立ち情報満載/障害児保育・支援のLINE

フローレンスが運営する「障害児保育園ヘレン」や「障害児訪問保育アニー」、
「医療的ケアシッターナンシー」の魅力や、入園情報などをお届けするLINE公式アカウント。

お預かり中の様子、スタッフのインタビュー、質問会情報などをお届けします!
利用を検討されている方や、ご利用を迷われている方はぜひご登録ください。

LINE 友だち追加
利用の
相談をする
LINE登録で
入園情報をみる